スキンケア・褥瘡対策研修を実施しました|“優しいケア”を支える知識と実践

庄内余目病院(山形県)では、皮膚・排泄ケア認定看護師による「スキンケア・褥瘡(じょくそう)対策研修」を実施しました。
今回の研修には、看護師や介護職員など7名が参加。
日々のケアの中で特に重要となる3つのテーマをもとに、実技を交えた体験型の学びが行われました。
研修テーマは3つ
研修では以下の3つのテーマを中心に、講義と演習が行われました。
1,ポジショニング(体位の工夫による呼吸や皮膚への配慮)
2,おむつの当て方(羞恥心や違和感への理解)
3,スキンケア(皮膚トラブルの予防と対応)
それぞれのテーマにおいて、実際に体験することで利用者の感覚を理解し、より質の高いケアへつなげることを目的としています。
体験して初めてわかる、“される側”の気持ち
たとえばポジショニングでは、
「この姿勢は呼吸がしやすい」
「皮膚が引っ張られてつらい」
といった細かな感覚を実際に体感することで、利用者にとっての快・不快の違いを実感できました。
また、おむつの装着体験では、
「思ったより歩きにくい」
「ちょっとしたズレがこんなに気になるんだ」
という声があがり、羞恥心や不快感への配慮の大切さが再確認されました。
スキンテア予防のテープ演習も
テープの剥がし方による皮膚への刺激の違いも、実際に体で体感。
スキンテア(皮膚が裂けるように傷つく状態)を防ぐための貼付・除去テクニックを学びながら、参加者からは、
「やり方ひとつでこんなに優しいなんて」
「ケアって奥深いですね」
といった声が聞かれました。
“優しいケア”は知識と気づきから
今回の研修は、単に知識を学ぶだけでなく、“される側の立場に立って感じる”ことで、よりやさしいケアに近づくための第一歩となりました。
庄内余目病院では、今後も現場の実践に活かせるような研修を積極的に取り入れ、スタッフ一人ひとりが学び続けられる環境づくりを大切にしています。